カシャン… カサカサッ… キューッ… ブーン… リリリリッ… ゴッ…
小さな音が止まない部屋の中、毎日ちゃんと目覚める俺。たまには大きな音にビックリして目覚めることもあるが、それはリクガメのナミが何かをなぎ倒した音か、携帯の目覚ましか、仕事の電話か、宅配のチャイムの音だ。
仕事中に「静かやなぁ…」とすこし寂しくなってBGMかける事が良くあるが、はっきりいって静かとは言えないだろう。ここに引っ越すことを決めたときは、大通り沿いという立地に「眠れるだろうか…」と少し不安にさえなったが、今となっては音に囲まれているのが当たり前の生活だ。
それはともかく、フトシ(フトアゴヒゲトカゲ)は今日も元気だ。懐いているワケでもないが、俺のベッドの下をカサカサと行ったり来たり、通り過ぎては振り向く元気な様子は、朝から気分を良くしてくれる。たとえナミ(リクガメ)のオシッコがコピー用紙の段ボールに染みこんでいるのを発見したとしてももちろん、ゆっ…許せる…。